ハートオフィス・あおい

NEWS RELEASE 新着情報

プロスポーツ選手・コーチの『うつ病』告白・診断より、改めて “うつ” について考えてみる

みなさま、いつもありがとうございます。

かれこれ1ヶ月近く前になるでしょうか・・・

女子テニス・世界ランキング2位の大坂なおみ選手が
「自分がうつ病である」ということを告白し
当時のスポーツニュースの大きな話題となりました。
(ただ、直近で診察してもらってそう言われたのか、以前よりそういった傾向にあるということなのか疑問点が多いですが)

また、プロ野球中日ドラゴンズの二軍ピッチングコーチであった門倉健さんが
球団に退職届提出のもと突然 “失踪” し、その後無事見つかったものの
『うつ病』と診断されたとのニュースがありました。


『うつ病』・・・

『うつ』の “病的具合” ・・・

改めて難しいところだと思います。


以前(といっても、かなり前に)
“うつ” は生活習慣病の予備軍のようなものであると書いたことがありますが
(該当URL: http://heartoffice-aoi.com/index.php/news/archives/475 )
一方で、病的レベルの “うつ” は、それこそ
人の一生を左右するかなり重度の “生活習慣病” であるような気がします。


周りが見て、あきらかに「いままでと違う」と感じるようなとき・・・

 〔例〕急に感情的になる  思いがけない弱音を口にする
    奇声を上げる  ただ1点のみをぼーっと見つめている
    動作や表情が鈍くなる  ふわふわした歩き方をしている  など

いち早く専門の大きな病院で受診された方がいいのかもしれません。
(街中にある心療内科ではない、ちゃんとした検査設備の整っている施設)
    ↓↓
  光トポグラフィ検査、脳波検査、CT、MRIなどによって
  “病的なうつ” は『脳の病気』として診断・治療していただけるはずです。
  (ただ単にその症状にあわせて薬を出すだけのようなことはしない)


上記と同じようなことを、劇作家の鴻上尚史さんは
「うつ病は心の骨折である」という表現を使って説明しています。

================================

先日、ネットで「うつ病は、脳のこむら返りみたいなものだ」という表現を見ました。

これは「うつ病なんてのは、気合が足らないんだよ。根性とガッツで乗り越えるんだよ!」と言いがちな体育会系の人達(いや、もちろんイメージですが)にも「こむら返り」は、気力や根性ではなんともならない病気だと簡単に理解できる、とても的確な言い方だと思いました。

経験した人は分かりますが、脚がこむら返りを起こした時は、根性で走ったりガッツで伸ばそうと思ってもムダです。
筋肉はぎゅーっと固まり激痛が伴います。気合で乗り越えようとすればするほど、痛みが増すのです。

この痛みは、体育会系であればあるほど、経験しているでしょう。
「うつ病はこむら返り」と表現することで、「そうか。それは大変だなあ」と理解する人が増えると思います。

僕はずっとうつ病を「心が骨折したようなもの」と表現してきました。
これはうつ病は「心が風邪をひいたようなもの」という言い方があって「風邪なんてのは、気力で治るんだよ。いや、そもそもたるんでいる奴がひくもんなんだよ」という精神論を徹底的に否定するために言っているのです。

風邪は病院に行かなくても治るかもしれないけれど、骨折は病院に行かないとちゃんと治らない。
そう言いたいために「骨折」という表現を使っています。


================================

(AREA連載企画「鴻上尚史のほがらか人生相談~息苦しい『世間』を楽に生きる処方箋」2018.9.4 より一部を抜粋)