なぜ、カウンセリングは時間と回数がかかるのか(3/4)
みなさま、いつもありがとうございます。
カウンセリングを身近なものに。
一昨日よりお送りしているテーマ
『なぜ、カウンセリングは時間と回数がかかるのか(※)』
きょうが3回目です。
カウンセリングにおいて最も大切なことのひとつに『援助的人間関係の確立』があり
そのためには 3つの段階を踏んでカウンセリングを行う 必要があることを同時に述べました。
(カウンセリングに時間と回数がかかるのはこのためです)
本日は3つの段階の中の第2段階 『〔Ⅱ〕自己探索期』について詳細を述べていきます。
(参考文献:『新しいカウンセリングの技法』 諸富祥彦著 誠信書房)
〔Ⅱ〕自己探索期
・自分を深く見つめる時期
・自分の内側に意識をむけて、こころの声を聴いていく段階
一定の関係形成を築けたと感じたクライエントさんは、意識がたんだん自分自身へと向かい始め
「自分の “ほんとうの” 気持ちは、どのような気持ちなのか」
「果たして自分は何をしたくて、どんな方向に向かいたがっているのか」
と自己探索するようになっていきます。
この『自分を深く見つめていく(内省していく)段階』こそが
カウンセリングの主たる段階であり、山場ともいえます。
ここで私たちカウンセラーが意識するのは
クライエントさんから受け取った言葉を、自分(カウンセラー自身)の深いところに
ゆっくり響かせていくような『深い傾聴』をすることです。
それは、カウンセラー自身が自分の “深いところ” で話を聴いていないと
クライエントさんも安心して自分のこころの奥深くに入っていくことができないからです。
カウンセラーが自分の “深いところ” に重心をおいて、そこでクライエントさんの話を聴き
そこから『伝え返し』をおこなっていく ――
そんなカウンセラーのあり方がクライエントさんに伝わることによって
クライエントさんも安心してこころの奥深くに入っていくことができます。
(※)『なぜ、カウンセリングは時間と回数がかかるのか』過去掲載分
http://www.heartoffice-aoi.com/index.php/news/archives/1268
http://www.heartoffice-aoi.com/index.php/news/archives/1269